『馬鹿と気狂いは真実を言う。』
- 「イギリスの諺」
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- 面白い。
- 普通の人はいろいろ謀があるから真実をなかなか言わないのだろうと思うのが普通の捕らえ方だろう。計算しない人、計算する必要の無い人は本当のことを言う。利害関係者は証人にできない訳だ。
- 何が真実か分からない状況では馬鹿が言うこと、気狂いがいうことが真実かどうか、分からないでしょう。見たまま感じたままを素直に口にしてくれるかもしれないが、其処から真実を探すのは大変かもしれない。パズル好きのイギリス人にはぴったりだろう。
- さらに難しいのは誰が馬鹿で誰が気狂いなのかも分からないことだ。謀をする奴は私は愚か者、馬鹿でございますと平気で言う。一方、馬鹿は自分を馬鹿というだろうか。計算をさせて答えが出せない奴を馬鹿とくくる訳にも行かないだろう。
- 一方、見たままを言葉にすると問題が起きやすいのも人間社会だ。口にして良いことと良くないことがある。馬鹿は其の加減が分からない。真実を口にした人をなじる諺とする人もいる。
- この諺は一見するとなるほどと思わせるものの、パズルランドのアリスみたいなものでそう易々と道を通してはくれない。この諺を口にした者は果たして馬鹿なんだろうか?。
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